NGT山口真帆暴行被害 メンバーの関与認めない 第三者委報告書公表
アイドルグループ・NGT48は21日、グループの公式ホームページで、昨年12月にメンバーの山口真帆(23)が男性2人から暴行される被害を受けたことに関する、第三者委員会の報告書を公表。メンバーによる事件への直接関与はなかったとの調査結果を発表した。だが、一部では山口の訴え通り、被疑者がメンバーの関与を明かす発言をしたことも認めた。また、一部メンバーがファンと私的に交流していることも認めたが、過去の交流は不問とした。第三者委員会はきょう22日、新潟で会見を行う。
調査開始から約1カ月半でなされた第三者委員会の報告は、玉虫色の部分を多く残すものだった。
34ページに及ぶ報告書はこの日午後、HPに掲載された。山口や事件後に被疑者と一部メンバーらが自宅周辺の公園に集まった際に、録音された音声データをもとに、事件の概要などが記された。
報告書によれば、事件が起きた昨年12月8日のメンバーの暴行事件自体への関与は否定。だが、事件当日に山口が被疑者男性を問い詰めた際、被疑者が複数メンバーの名を挙げ、騒動への関与を明かしたことは認めた。山口は今年1月、自身のツイッターで暴行被害を訴えた際、一部のメンバーが被疑者をそそのかしたことを示唆しており、その点においては山口の訴えをおおむね認める形となった。
報告書によると、第三者委員会は、NGTの全メンバーやスタッフ、運営会社であるAKS関係者、新潟県警、被疑者などに聞き取り調査をしたが、被疑者からは回答が得られなかったという。
その上で、メンバーの事件関与を否定した根拠としては、メンバーやスタッフからの聞き取りの結果、当該者および周囲が関与を否定したこと、警察の調べで被疑者がメンバーの関与を否定したことなどを挙げた。関与した証拠がないことで関与を否定しているが、山口自身の訴えや、被疑者が事件当日に複数メンバーの関与を認めたことに関する検証は、メンバー自体の証言しか記載されていない状態。山口の証言を明確に否定することなく、メンバーの関与は否定するという“グレー”な形となった。
また、事件との直接的な関係を否定しつつも、「メンバーが私的領域におけるファンとのつながりがあったことが挙げられており」と、一部のメンバーがファンと私的に交流していたことも公表。その責任は運営側にあるとした。その上で、今後は厳正な処分を期すが、「今回は不問に致します」と、これまでの私的交流についてはお咎めなしという判断を下した。