萩原健一さん語録「どうもシラけちゃう作品や監督が多いんだなあ」
俳優・萩原健一=本名・萩原敬三=さんが26日午前10時30分、都内の病院で亡くなっていたことが28日、分かった。68歳。所属事務所が書面で発表した。病名はGIST(消化管間質腫瘍)。2011年からひそかに闘病していたが、本人の強い要望で病名の公表を控えていた。妻でモデルのリカ=本名・理加=さん(57)が最期を看取ったという。葬儀は家族のみで営まれ、都内の斎場で27日に荼毘(だび)に付された。
◇1973年4月30日 「人間の生死というのか、神というのか、何かそんなことを考え、ショックでした。それからちょっと人生観が変わったみたい」(映画「化石の森」の人体解剖シーンで、大学の先生の人体解剖を実見して)
◇同 「もちろん本業は歌手です。でも、とりたててヒット曲がほしいとは思わない」
◇同 「映画には化ける楽しみと、その半面どう隠しても出てしまう自分があるでしょう…。もうどこからでも来いって度胸がすわりましたよ」
◇74年4月22日 「作品は監督のもの。役者がああしたい、こうしたいなどと言うのはおこがましい。でも監督(神代辰巳)は自分が選んだ」(映画「青春の蹉跌」出演にあたって)
◇同 「テレビ?居眠りしてるうちにできちゃう感じだものねえ」
◇同 「僕は構えた映画や、地球を一人で動かしているようなことを言う監督は嫌いなんすよ。そういうのを見ると、くたびれちゃう、シラけちゃう」
◇同 「撮る前から作品のテーマや役柄などをペラペラ頑張ってしゃべられちゃ、どうしようもないもの。手に汗を握る感じ、ゾーッとする感覚がほしいんですよ。どうもシラけちゃう作品や監督が多いんだなあ」
◇75年11月19日 「やっぱりねぇ、セットにしてもイージーなものを安易に使うんだねぇ。そんなのが世渡り、世の中いうもんだろうけどねぇ…」(「前略おふくろ様」京都ロケで)
◇同 「ぜいたく言わないよ。娘と女房…4人で…コマーシャルなんかやらないで、芝居だけでなんとか食ってゆける役者になりてえ」
◇同 「無理に作られた二枚目だって倉本(聰)さんに言われて、アイテテェって思ったよ。早えとこ、いい役者になりてえなあ」
◇83年4月20日 「女房(当時、事実婚状態だったいしだあゆみ)にすまないことをした。反省している」(大麻取締法違反で逮捕され)
◇90年4月18日 「僕も中年の窓際族になったんだなあと感じた」(ドラマ「ネコノトピア ネコノマニア」出演にあたり)
◇91年1月2日 「“ショーケン”と呼ばれると過去を思い出すね。あんまりいいことをしてなかった。自分の犯してきた過去を取り戻せないという罪の意識を感じるんです」「今までの気負いや役者バカ的なものがなくなって、世の中の流れが分かってきたんです」(映画「渋滞」出演にあたり)
◇96年8月7日 「再々婚と書かれてますけど、実は籍を入れたのは2回目なんです。(いしだ)あゆみは入れなかったんですよ」(前妻との結婚にあたって)
◇2004年11月11日 「検事さんからは『わが日本国の反逆児のカリスマ』と言われた」(交通事故を起こして拘置され)
◇04年12月20日 「今は離婚どころじゃない」(事故で活動自粛中に離婚説が流れ)
◇10年8月20日 「明日、正式に交際してくださいと言おうかな」(冨田リカとの交際を直撃され)
◇11年2月14日 「今まではジェットコースターのような人生だったけど、今はメリーゴーラウンドのようだね」(冨田リカと結婚して)
◇14年8月14日 「家内に会った瞬間から、全ての過去は忘れました」「プライベートでも24時間ほとんど一緒」「なすがままが一番いいんじゃないかな、私には」「何もいらないですね。命こそ宝ですね」(3年半ぶりの夫婦ツーショットを披露して)
(日付はデイリースポーツ掲載日)