福山、平成の思い出は緒形拳さんのビンタ 27年前の愛のムチに感謝
歌手で俳優の福山雅治(50)が31日、東京・赤城神社で行われたTBS系主演連続ドラマ「集団左遷!!」(21日スタート。日曜、後9・00)の制作発表に出席した。1日に新元号が発表されることを受け、平成の思い出を告白。2008年に死去した俳優・緒形拳さんから受けたアドリブでの本気ビンタを挙げた。また、NHK大河ドラマ「龍馬伝」(10年)以来、9年ぶりに共演する俳優の香川照之(53)は緒形さんの魂を継ぎ、平成時代にビンタをした“ある俳優”に直接、謝罪した。
新元号発表前日、福山が27年前の頬の熱い感触を懐かしんだ。
1990年(平成2年)に歌手デビューし、91年にはTBS系「あしたがあるから」でドラマデビュー。緒形さんとの出会いはドラマ2作目となるTBS系連ドラ「愛はどうだ」(92年)だった。
緒形さんは玩具会社の上司役。福山が初連ドラの現場に悩み「行くのが嫌」と感じていた中、アドリブ責めにあったという。「ビンタされたり、玩具を投げられたりした」と台本にない演技を振り返り、「いじめでもなんでもなくて、何にもできないポッと出の僕が画面に映ったときにお芝居をどう成立させるか。反応を引き出し、形にしてくださった。いじっていただき、芝居になる楽しさを教えていただいた」と感謝した。
緒形さんの愛のムチの効果もあり、今や堂々たる主演俳優に。時代をまたぐ今作に、「新元号のフレッシュさに負けないエネルギーある作品にすべく頑張りたい」と力強く意気込んだ。
一方、香川も「(福山と)共通項があり、(緒形さんから)マジビンタを受けている」と告白。自身もしっかりと“拳イズム”を継承しており、08年公開の主演映画「トウキョウソナタ」では、心を鬼にしてアドリブで子役をビンタしたことを明かした。実はその子役は、今作で共演する井之脇海(23)。平成最後にやっておきたいことを尋ねられ「井之脇君に『ごめんなさい』と謝っておきたい」と笑わせた。
緒形さんから学んだ2人が、時代をまたいで熱演を届けていく。