新元号「令和（れいわ）」が１日、決定したのを受けて、小売りや食品などの業界では記念商戦が早くも動き出した。

　神戸の老舗洋菓子店「ユーハイム」は午前１１時４２分過ぎから「令和」と入れたパッケージのバウムクーヘンの製作を開始。神戸市の本店では１０８０円、１６２０円、２１６０円の３種類を午後２時半過ぎから販売した。

　発表直後に２文字を仏パリに送り、現地在住の書道家・中塚翠涛（すいとう）氏（３９）が「令和」としたためた。慎重に書き直したこともあり、約１時間４０分後に書体のデータが日本に到着。ユーハイムの天面シートと呼ばれる特殊用紙にプリントし、商品のパッケージにはめた。発表から約１時間半で販売予定だったが、約２時間５０分かかった。

　購入者第１号は、家族６人で来店していた沖縄県石垣市の仲道愛子さん（５１）。神戸市の隣の芦屋市が実家という仲道さんは「ニュースだし、第１号は縁起がいい。主人の実家の石垣に持って帰ったら喜ばれる」と、笑顔で話していた。