ピエール瀧被告 保釈 黒スーツ姿で謝罪のち頭下げ25秒 ファン「めげんなよ!」

 報道陣の前で謝罪するピエール瀧被告
 保釈され、報道陣の前で謝罪し頭を下げるピエール瀧被告=東京湾岸警察署(撮影・開出牧)
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 コカインを摂取したとして、麻薬取締法違反の罪で起訴されたテクノユニット「電気グルーヴ」のメンバーで俳優のピエール瀧(本名・瀧正則)被告(51)が4日、保釈保証金400万円を納付し、勾留先の警視庁東京湾岸署から保釈された。東京地検は2日に起訴。弁護人が3日に保釈を請求していた。瀧被告は黒のスーツ姿で頭を下げ「誠に申し訳ございませんでした」と謝罪。集まったファンから「めげるな!!」「逃げるなよ」などの声が飛んだ。

 午後7時2分。報道陣200人以上が集まった湾岸署から瀧被告が保釈された。

 黒のスーツに黒のネクタイを締め、頬は少しこけた印象。髪は七三分けにしていたが、やや湿り、疲労感がにじんでいた。正面玄関から出てきて、一礼してから報道陣に近づき「この度は、私、ピエール瀧の反社会的な行為により、大変、多くの皆さまの方に、ご迷惑と、ご心配をお掛けしてしまいました。誠に申し訳ございませんでした」と一言一言かみしめるように謝罪。再び頭を下げると、約25秒間じっと動かず、付き添った関係者に促されてようやく顔を上げた。

 最後にもう一度、一礼すると約30メートル離れたワゴン車まで進んだ。その姿を歩道からファンが追いかけ「めげんなよ!!」「イチから頑張れ!!」「前科なんてへっちゃらだ!!」と声援を飛ばし、報道陣と合わさって現場は一時騒然となった。ファンの中には瀧被告がライブ時に着ていたケンタウロスの格好をした者もいた。

 瀧被告は起訴された2日に所属事務所のソニー・ミュージックアーティスツから契約解除となり、解雇されている。出演していたドラマや映画は撮り直しや代役を立てるなどの被害を受けており、瀧被告は今後、違約金や賠償金の対応をせざるを得ない状況だ。

 瀧被告が出演していた大河ドラマ「いだてん」について、NHK編成局・計画管理部の山内昌彦部長は、この日の定例会長会見の席上で、撮り直しなどの対応を急いでいることを明言。「賠償うんぬんは、このあと検討していく」と説明した。ほかにもディズニー映画での声優や、撮影が終わっていた作品もあるだけに、賠償額は巨額に膨らむとみられる。

 起訴状によると、瀧被告は3月12日ごろ、都内のマンション一室でコカインを吸引したとしている。

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