「ノストラダムスの大予言」の著者・五島勉氏 「子供たちに謝りたい」
「ノストラダムスの大予言」の著者・五島勉氏(89)が7日、フジテレビ系「Mr.・サンデー」(日曜、後9・00)の取材に応じ、「予言」がはずれたことについて「子供たちに謝りたい」などと語った。また、著書に込めた真意についても述べた。
同書は1973年に出版。1999年7月に人類が滅亡するという衝撃の内容で、宮根誠司アナウンサーは「子供の私は100%信じていました」と振り返った。「結局、何も起こりませんでした」「この本の著者が語ってくださいました」と述べた。
同書には「ノストラダムスの予言」として、「1999年7の月 空から恐怖の大王が降ってくるだろう」などと記されている。第1巻の売り上げは210万部。シリーズで600万部を売り上げたという。人類の滅亡を思わせる記述に、20世紀末に大きなブームとなった。
五島氏はテレビ取材は一切断ってきたそうで、音声だけという条件で同番組の取材に応じた。「子供たちには謝りたい。子供が読むとは思っていなかった。真面目な子供たちは考えてご飯も食べられなくなったり。悩んだり。それは謝りたいと思う」と述べた。
一方で大人に対しては五島氏は「ちょっと書き方を間違えて。初めに1999年って出てるでしょ。そっちのほうしか読まない。そこだけでみんな驚いちゃってね。最後は『残された望みとは?』という章をひとつとって書いてある。最後に救いもあるんだとそこに書いておいたのに、そっちは読まない、誰も」と無念そうに述べた。
最後の章の一部を番組は紹介。「いま、私たちひとりひとりが大気や水やそのほか一切の環境をよごすのをやめ、エゴや戦争への衝動や、それへの傍観を克服できれば、少なくとも人為的な破滅だけは避けることができる」などと五島氏が明確なメッセージも残していたことを伝えた。
五島氏は「世界がだんだん酷い状態になっている。そうするとそれに対抗する人間の知恵っていうものがね、それと同じくらい膨らんでいくわけですよ。希望があるとすればそれだと」と意図を述べた。