維新大阪W選&府市議選完勝も…公明と都構想バトル再燃? 不足議席めぐりけん制

 大阪府知事選の勝利から一夜明け、初登庁する吉村洋文氏=大阪府庁
 大阪市長選の勝利から一夜明け、初登庁する松井一郎氏=大阪市役所
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 大阪府知事、大阪市長のダブル選で圧勝した大阪維新の会が、8日未明に開票を終えた府議選、市議選でも大勝し、両議会で大幅に議席を伸ばした。府議会は過半数を獲得する大躍進で、自力で看板政策「大阪都構想」の住民投票実施の条件となる制度案可決が可能に。しかし市議会は改選前議席を超えるも、過半数に2議席足らず。この2議席を巡る他会派との攻防に注目が集まる。

 通常どおりに改選が実施されていれば、大阪府市議会で大阪維新の議席は“目減り”する可能性もあった。しかし、大阪都構想が暗礁に乗り上げたことを逆手に、知事・市長のダブル選を同時実施する一大決戦を仕掛けた大阪維新が、府議選、市議選でも圧勝を飾った。

 ただし住民投票実施には、府議会だけでなく市議会でも過半数可決が必要。市議会で過半数に届かなかったことで、対策が必要となる。躍進により不足は「2」まで減ったため、他会派だけでなく、無所属4市議の動きもポイントとなりそう。

 維新圧勝の一方で、自民党は府議団、市議団の両幹事長が落選するなど両議会で議席減。都構想を巡って大阪維新と対立した公明党は府議選で現職15人全員が議席を守ったが、市議選で現職1人が落選した。

 自公など反維新勢力は15年の前回ダブル選に続き、2連続で惨敗。この結果を受け、態度を変えるのかが焦点。

 市長選を制した大阪維新代表の前知事松井一郎氏(55)と知事選で勝利した前市長吉村洋文氏(43)は8日午後、それぞれ市役所と府庁に初登庁した。

 松井氏は、公明党に対して「こちらは対話したいと言っている。民意を尊重するのか、相手次第だ」と述べた。次期衆院選で公明現職議員のいる選挙区に候補者を擁立するかどうかについては「(公明側から)全面対決だと言われたら、われわれが配慮しても仕方がない」とした。

 吉村氏も「民意を無視するのであれば戦う」と激しかった。

 公明大阪府本部の佐藤茂樹代表は8日未明、記者団に「維新がどう出てくるかだが、都構想の問題点についてはしっかり議論をしていきたい」と述べた。

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