パンチ氏、4月に名誉教授に就任したばかりだった 大手前大学長がコメント
「ルパン三世」などで知られる漫画家のモンキー・パンチ(本名・加藤一彦)さんが11日、肺炎のため死去した。81歳。北海道出身。17日に公式HPで発表された。この訃報を受け、モンキー・パンチ氏が名誉教授を務めた大手前大学・鳥越皓之学長はコメントを発表。今年の4月に名誉教授に就任したばかりとあって「さあ、これからは未来の大手前大学マンガ教育の設計図を自由に描いて頂こうと思った矢先でした」と悼んだ。
モンキー・パンチ氏は05年に同大学の人文科学部メディア・芸術学科マンガ・アニメーションコースの教授に就任。もともとこのコースは美術学科だったが、モンキー・パンチ氏がマンガ・アニメーションコースを発案したことから「メディア・芸術学科」に改組したという。
「先生は本学教授ご就任と同時にスタッフとカリキュラム、さらには学生たちの卒業後の進路にまでご腐心いただきました」と熱心に取り組んでくれたといい、1年を通じ、大阪にあるキャンパスまで「毎週」足を運んでいたという。
「先生は超一流の芸術家の常として多忙を極めておられました。けれどもそれにもかかわらず、教育に対する熱情と学生たちへの愛情のたまものでしょうか、実技指導はもちろんのこと、講義もお持ちになり、マンガのなんたるか、ご自身のこと、これからの漫画界のことなど熱心にお話しになられました」と学生達への熱心な指導があったと説明した。
12年からは客員教授となり、今年4月には名誉教授に就任したばかりだった。「さあ、これからは未来の大手前大学マンガ教育の設計図を自由に描いて頂こうと思った矢先でした」と残念がり「先生に携わっていただいたこの十数年、大手前大学は発展してまいりましたが、それはモンキーパンチ先生のご名声だけではなく、先生の教育に対する愛情や精神に大変寄与いただいた賜物です」と感謝を述べていた。