ルパンファミリーが“生みの親”追悼 栗田、小林、山寺…パンチさんの優しさ偲ぶ
「ルパン三世」などで知られる漫画家のモンキー・パンチ(本名・加藤一彦)さんが11日、肺炎のため死去した。81歳。北海道出身。公式HPで発表された。葬儀は故人の遺志により近親者のみで執り行った。後日、偲ぶ会を開催する予定。“ルパン生みの親”の訃報に、栗田貫一(ルパン役、2代目)、銭形警部役(2代目)の山寺宏一ら、ルパンファミリーが感謝と悲しみの声を続々発表している。
栗田は「声優経験のない自分が、先生から大切な「ルパン三世」をまかせて頂き二十数年。初めてお会いしたときからずっと変わらず、いつも笑顔で、優しく、穏やかで、温かく」と、パンチさんの優しい人柄を偲ぶと、石川五ェ門役の浪川大輔も「新しいものが大好きで貪欲で、近くにいるだけでとてもステキな空気が流れて癒やされて、周りを自然と笑顔にしてしまう先生」と、栗田同様、おだやかなパンチ氏を追悼した。
山寺は「大変ショック」と切り出し、「銭形警部を納谷悟朗さんから引き継がせて頂いた際、不安とプレッシャーでいっぱいだったのですが、先生に優しい言葉をかけて頂き、感動した事をはっきり覚えています」と、栗田、浪川同様、優しい言葉で励ましてくれたことを振り返った。
オリジナルメンバーの中では唯一、次元大介の声を守り続けている小林清志も「あなたは俳優小林清志、私を育ててくれた親であり、そして、戦友でした。戦友といえば、忘れられない方々が。山田康雄、納谷悟朗、増山江威子、井上真樹夫。みんな、加藤一彦の創造したルパン三世の世界に生きてきた戦友たちでした。どうぞ、栗田貫一はじめ、いま在る戦友たち、そしてルパン三世に関わる仲間と共にもう少しこのめくるめくルパン三世の世界で遊ばせておいてください。お願いします。本当にありがとうございました。ご冥福をお祈り致します」と天国の恩人に呼び掛けていた。
2代目峰不二子役の増山江威子は「私の財産となった『峰不二子』に出会えた事 モンキーパンチ先生に感謝しています」、同3代目の沢城みゆきは「あのどこまでも穏やかな笑顔にもう一度ご挨拶することが叶わないのかと思うと、ただただ、…ただただ残念です」。10年まで石川五ェ門役を務めた井上真樹夫は「漫画・アニメ界の巨人の死は『巨星堕つ』の感があります」と大きな喪失感をにじませた。