新天皇陛下が１日、皇太子から即位された。３０年余り続いた「平成」が終わり、「令和」に改元。新陛下は５９歳で、戦後生まれの初めての天皇になった。前天皇陛下は４月３０日限りで退位し、上皇となった。天皇の退位は、江戸時代の光格天皇以来２０２年ぶりで、憲政史上初めて。前陛下は３０日夕、皇居・宮殿「松の間」で代替わりの重要儀式「退位礼正殿（せいでん）の儀」に臨んだ。在位中最後のあいさつで「象徴としての私を受け入れ、支えてくれた国民に、心から感謝します」と述べた。

　即位に伴い、新天皇陛下の弟秋篠宮さま（５３）が、皇位継承順１位の皇嗣（こうし）になられた。これまで新陛下が果たしてきた皇太子としての務めを担うことになる。長男悠仁さま（１２）＝お茶の水女子大付属中１年＝は皇位継承順２位で、将来の天皇となる存在だ。

　秋篠宮さまは１９６５年、前天皇、皇后ご夫妻の次男として誕生した。名前は文仁で、幼少期の称号は礼宮。９０年６月２９日に、学習院大の後輩だった紀子さま（５２）と結婚し、秋篠宮家を創設。９１年１０月には前陛下の初孫となる長女眞子さま（２７）、９４年１２月には次女佳子さま（２４）、２００６年には悠仁さまが生まれた。皇室では４１年ぶりの男子誕生だった。

　幼い頃から動物が好きだった秋篠宮さまは、大学ではナマズの研究、卒業後は英オックスフォード大に留学し、動物学を学んだ。現在もニワトリの家禽（かきん）化などの研究に取り組む。

　眞子さまが２０歳の記者会見で、秋篠宮さまについて「かつてはよく怒る父親でした。導火線が少々短いところがあった」と紹介したこともある。