宝塚宙組新人公演「オーシャンズ11」主演の鷹翔「がむしゃらに走りました」
宝塚歌劇団宙組新人公演「オーシャンズ11」が7日、兵庫・宝塚大劇場で行われ、鷹翔千空(たかと・ちあき)が主演した。ジョージ・クルーニー主演の米映画の同名作を、ミュージカル化した作品で、初舞台から7年目の生徒が体当たりで挑んだ。
主人公のダニー・オーシャンを演じた鷹翔は、4月に研5になったばかりながら、これが2度目の新人公演主演。175センチの舞台映えする容姿で、客席をグイグイと物語の世界に引っ張っていった。
首席入団の優等生で、芝居、歌、ダンスと安定した実力を発揮したが「がむしゃらに走りました。だけどもっとその役として時間の流れを表したい」と反省点を口にした。終演後のあいさつでは時折言葉に詰まったが「ギリギリまであきらめたくなくて。何かプラスに出来るものがあれば」と役に没頭した結果であったことを明かした。本役の宙組トップ真風涼帆(まかぜ・すずほ)からは、ミュージカルでは「思いがあふれて歌になる」とアドバイスを受けた。「私は歌が好きですが『歌』『芝居』と分かれないようにしました」と振り返った。
ダニーの妻テスを演じた夢白(ゆめしろ)あやもこれが2度目のヒロイン。小さなクラブで歌いながら、ようやくメジャーデビューを掴んだ歌手役。さらに離婚に直面した人妻でもあり、研3には難しい役どころだが、丁寧に演じ説得力を持たせるなど、実力をのぞかせた。「もっと立ち姿から役でいられるよう、東京に向けジャンプしたいと思います」と劇中歌の『JUMP!』にひっかけ、飛躍を誓っていた。
東京公演は6月27日。