アラン・ドロン涙がいっぱい「名誉パルムドール」 反対運動の中
第72回カンヌ国際映画祭で19日、映画「太陽がいっぱい」などで知られる仏俳優アラン・ドロン(83)が映画史への功績をたたえる「名誉パルムドール」を受賞した。ドロンは1963年の最高賞パルムドール受賞作「山猫」、62年のグランプリ受賞作「太陽はひとりぼっち」に出演したが、同映画祭での個人の受賞はなかった。
娘の女優アヌーシュカからトロフィーを受け取ると満場の拍手に涙を流し、「スターになれたのは皆さん観客のおかげだ」とスピーチ。「女性の前でこんなふうに泣いたことはない」と漏らした。
ドロンを巡っては、米国などの女性活動家らが、ドロンは「同性愛者嫌いで女性を蔑視する」として、名誉パルムドールを授与しないよう求める署名運動をインターネット上で実施するなどした。
これに対しドロンは19日付の仏紙ジュルナル・デュ・ディマンシュのインタビューで「同性婚には反対しないが、同性カップルの養子縁組には反対だ。女性をたたいたことはあるが、女性にビンタを食らった方が多い。女性に付きまとったことは人生で一度もない」などと語った。
名誉パルムドールは過去に、俳優では故ジャンヌ・モローさんやカトリーヌ・ドヌーブらに授与された。