フジ新社長 遠藤周作さん長男 好きな本は?に著者忘れたけど「沈黙」
フジテレビの社長交代会見が7日、都内の同社で行われ、新社長就任が内定している遠藤龍之介専務(63)が出席した。
遠藤氏は、芥川賞作家・遠藤周作さんの長男。質疑応答では、好きな本の名を問われ、「著者は忘れてしまったのですが、『沈黙』です」と回答。ユーモアたっぷりに亡き父の著作を挙げ、「映画を見て、とても素晴らしいと思いました」と笑いを交えながら答え、会見をわかせた。
社長としての抱負については「ミッションはシンプル。視聴率を回復させ、その結果として業績をさらに上げること、これに尽きると思います」と述べた。そして、「以前のように視聴者の方に愛される局として成長させていきたい。言葉で言うのはたやすい。まず行わなくてはならないのは、私を含め、この会社で働いている人の気持ちの改革。一般的に過去に成功した会社の陥りやすい疾病は2つあって、それは慢心と保守性であると思います。やはりこの部分にメスを入れていないと立ちゆかない」と決意表明した。
遠藤専務は慶大卒業後、フジテレビに入社。編成部長、広報部長などを経て、2010年に常務、13年に専務に就任した。05年の広報部長時代には、ライブドアの堀江貴文社長(当時)によるニッポン放送株買い占めなどが起こった際に報道陣に対応した。
6月26日開催の定時株主総会で正式決定する。