桂福団治 立川談志さん直伝の「ねずみ穴」60年記念公演で披露
落語家の桂福団治(78)が7日、「四代目 桂福団治 芸歴六十年記念公演」(10月26日、大阪松竹座)の会見を大阪市内で行った。
噺家生活を振り返る随談「顧みますれば」と、立川談志さんから伝授され、江戸落語を上方落語に味付けした「ねずみ穴」を披露する。「ねずみ穴」は生前の談志さんが大阪・角座で披露したのを聞いてほれ込み「談志さんの家に10日間寝泊まりして教わった。江戸の人情話を上方へ持ってこさせていただいた」と思い入れのあるもの。「お客さんからも『これをやって』と言われている」と人気が高いという。
上方落語最古参で、手話落語の提唱者でもある。60年の道のりを「入門した頃は封建的で、上の者が黒と言えば白い物でも黒。それからTV文化になり、落語家もタレント化した。僕らが伝えられることは伝えて、若い人にも参考にしてもらえればいい」と、時代の移り変わりを口にした。
記念公演には桂ざこば(71)、笑福亭鶴瓶(67)、桂文福(66)もゲスト出演する予定で「鶴瓶君は大阪市内の他の劇場で独演会があるが、途中に抜けてきてくれる。忙しい中、応援してくれてありがたい」と感謝していた。