海老蔵、感無量 麻央さん故郷に新潟米「新之助」 親子3人で田植え初挑戦

 歌舞伎俳優の市川海老蔵(41)が9日、新潟市内で、新潟米「新之助」の田植えを長女・堀越麗禾ちゃん(7)、長男・勸玄くん(6)と行った。2017年6月22日に死去した妻・小林麻央さん(享年34)の故郷である新潟県で、勸玄くんが来年5月に新之助を襲名することが縁で実現した人生初の田植えを終え、「麻央の生まれた土地にね、子供2人と来られて田植えができてうれしかった」と感無量の表情だった。

 オープニングセレモニーを勸玄くんと2人で終えると麗禾ちゃんも加わり、17年から販売が始まった「新之助」の田植えに家族3人で初挑戦した。

 「足が抜けない。手伝って」、「泥水、やだ」などと声を上げる勸玄くんを見守りながら手際よく苗を植えた海老蔵は「歩けない。大変」と、農作業の厳しさを実感。新潟県小千谷市生まれの麻央さんの三回忌を前に故郷を訪れ、「子供2人と来られて、田植えができて、すごくうれしかった」と喜び、勸玄くんも「楽しかった」と笑った。

 来年5月の「新之助」襲名が縁だった。同月の東京・歌舞伎座公演「五月大歌舞伎」初日に海老蔵は十三代目市川團十郎白猿、勸玄くんは八代目市川新之助を襲名し、初舞台を踏む。今回は新潟県が同名のブランド米を持つことから、互いの成長と実り多き未来を願い、招待された。

 1985年から04年まで七代目新之助として活躍した海老蔵は「私が新之助のときから(お米が)あったらうれしかったんですけど。彼の時代にあるのはご縁があって、仲良くなればいいんじゃないですか」と期待。田植えした米は早ければ9月下旬に収穫し、10月10日以降に首都圏にも流通するという。

 5月襲名より一足先に自ら植えた「新之助」が世に出回る。海老蔵は「先に新之助になられちゃう」と苗を持つ勸玄くんに語りかけつつ、「(お米は)普通に食べてみたい。梅干し、納豆、おしんこで」と、収穫を待ちわびていた。

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