阿部サダヲ「いだてん」低迷に「ポツンと一軒家、もう探してもないでしょ。帰ってきて」

 NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」の第1部主演の中村勘九郎(37)と、第2部主演の阿部サダヲ(49)が11日、東京・渋谷の同局で主人公のたすきリレー式を行った。日本初の五輪マラソンランナー・金栗四三(勘九郎)から、日本に五輪を呼んだ男・田畑政治(阿部)の物語にスイッチする。

 会見ではドラマへの熱い支持もあるが、視聴率が低迷していることを聞く質問も。9日放送分が大河史上最低6・7%まで落ちこんだが、阿部は「えっ、(絶好調の裏番組)『ポツンと一軒家』がいいって話ですか?」と直球切り返し。「でも一軒家って、もう探してもそんなにないでしょ。(視聴者が)帰ってくると思います」と笑わせた。

 勘九郎も「田畑さんの時代になり、『ポツンと』見てる人も知ってる方々が出てきます。帰ってきてほしいです」と語った。

 勘九郎は昨年4月からの撮影を「宮藤(官九郎)さんの凄い本をどう形にするか、スタッフ、キャストで悩み、そして楽しみ、この先経験できないことを経験しました」と笑顔で語った。主人公を引き継ぐ阿部の役柄について「圧倒的な熱量とパワーが凄いですね」と語った。

 阿部は勘九郎の熱弁を聞き「1年やると、結構たくさん、しゃべるんですね」とイジリ。「思いっきりやるしかない台本ですから」と語り、進行中の撮影について「いま、スタジオにヒトラーがいます。大変な緊張感です」と明かしていた。

 この日は先だって、6月23日放送の第1部最終回と、6月30日放送の第2部初回の試写が行われた。

 第2部初回は、オープニング映像も阿部を主体にしたバージョンにマイナーチェンジ。引き続きビートたけしが演じる古今亭志ん生の語りでスタートし、主人公が実直な男から、ぶっとんだ男に代わることを伝える。

 大正時代終盤のタイミングで、第1部の物語を引き継ぎ、駆け出しの新聞記者、田畑が金栗の引退式で暴れ、昭和改元時に誤報を出しそうになるなど、物語が賑やかに進んだ。

 主人公と物語の視点は変わるが、出演者は大きく変わらず、嘉納治五郎(役所広司)らを中心とした日本スポーツ界の黎明期の物語は続く。

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