松本白鸚 令和初、白鸚初のラ・マンチャに「先しか見ていない。ずっと続いてほしい」
歌舞伎俳優の松本白鸚(76)が13日、都内で行われた主演ミュージカル「ラ・マンチャの男」(東京・帝国劇場、10月4~27日)の製作発表に出席した。
同作は1969年の日本初演から白鸚が50年間、1人で主役のセルバンデス/ドン・キホーテを演じており、通算上演回数は1265回におよぶ。
今回は4年ぶりの再演で、白鸚は「50年も続いたのは奇跡に近い。真新しい“ラ・マンチャ”です。主役の名前が変わりました。まっさらな気持ちです」と心境を披露。初演の市川染五郎から松本幸四郎、さらには松本白鸚と名前は変わり、今回は「令和」と「白鸚」での初上演となる。
白鸚は8月19日に喜寿を迎える。通算1300回上演も大きな目標となるが「今までは過去です。これから先しか見ていません。過去を思っても仕方がない」ときっぱり。
宣伝ポスターには「遍歴の旅はクライマックスへ-。」のキャッチ・コピーが入っているが、白鸚は「(作品の幕を)閉めません。クライマックスでもございません。ずっと続いてほしいと思っています。人間、肉体的に限界はあるけれど、魂というか、“ラ・マンチャ”の精神だけは、いつの時代でも続いてほしい」と訴えた。