ピエール瀧被告、裁判官から「人生」の文字見せられ…説諭で深々一礼

 麻薬取締法違反容疑で逮捕、起訴されたテクノユニット・電気グルーヴのピエール瀧被告(52)=本名・瀧正則=の判決が18日、東京地裁で行われ、懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決が言い渡された。

 入廷した瀧被告は黒スーツに黒いネクタイ姿。裁判官からの判決をじっと聞き入っていた。

 その後、説諭が始まったが、裁判官は瀧被告に「人生」と毛筆でしたためられた紙の写真を見せた。これは瀧被告の自宅の一室に張られているもののようで、瀧被告の作品の中にたびたび出てくる文字であると確認したと説明。その上でいつか瀧被告が薬物から完全に離れた状態で音楽や芝居を行い、それが世間に認められる日がくることを「切に願う」と呼び掛けた。

 薬物治療の間には「悩んで孤独になることも心配している」と語りかけると「その時は、『人生』と書いてくれた人の気持ちに応えられているか、胸に手を当てて考えて、今いる場所を見失わないように」と語った。

 この説諭を瀧被告はじっと聞き入り、最後は深々と礼をして、裁判官の言葉を受け止めていた。

 「人生」とは、電気グルーヴ結成前のバンド名で(表記はZin-say)、電気グルーヴの石野卓球は3月24日のツイッターで「“Zin-say”は電気グルーヴ、電気グルーヴは人生」とつづっていた。

 瀧被告は都内のマンションでコカイン若干量を吸引したとされ3月12日に逮捕。4月2日に起訴、4月4日に保釈された。

 5日の初公判では起訴内容を認め、妻からの「薬物を使った様子はないかを監督いたします」などとつづられた嘆願書も読み上げられた。薬物に手を染めた理由としては「俳優、ミュージシャンと多様な仕事が精神的に圧迫した」などと説明していた。検察側は懲役1年6月を求刑していた。

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