THE ALFEE 45周年、走り続ける5つの理由とは

デビュー45周年を迎えたTHE ALFEE。左から桜井賢、坂崎幸之助、高見沢俊彦=東京・神宮前タワービルディング 
最新アルバムのジャケット写真 
2枚

 バンド界のレジェンド、THE ALFEEが、デビュー45周年を迎えた。26日には3年半ぶりの最新アルバム「Battle Starship Alfee」を発売と制作意欲もとどまるところを知らない。メンバーチェンジや活動休止を経ず、2700本を超えるステージに立ってきた3人が、走り続けられる秘訣(ひけつ)は何なのか-。インタビューを敢行すると、5つの理由“THE ALFEEの5カ条”が見えてきた。

  ◇    ◇

 明治学院大時代に結成してから半世紀。これまで日本のバンド史上最多のコンサート回数を積み重ねてきた。走り続けられる5つの理由をバンドのアルファベットに合わせてひもとく。

 「THE」は「挫折感」。リーダーの高見沢俊彦(65)は「主題歌を歌ったドラマが4回で打ち切りとか、何度も挫折感を味わってきました」と振り返る。代表曲「メリーアン」のヒットまでデビューから10年。当初は曲の提供を受けており「(3枚目のシングルが)発売中止になったこともそうだし、自分たちのオリジナル曲がないダメさ加減を十分に知りましたから、そこで自分たちで曲を作るようになったんですよね」と逆境をバネに自作へとかじを切ったからこそ今がある。

 「A」は「諦めない」。どんなに売れなくてもバンドを続けたし、還暦を超えた今でも新曲を作り、アルバムを発表する。

 高見沢 「新曲を作ることを諦めない、コンサートを続けることを諦めない、そういうことの延長戦上でここまできてます」

 その結果、コンサート回数は2800回に迫り、前人未到の大台を見据える。

 高見沢 「このままいけば5年後に僕ら古希ですけど、そこで3000本になるんですよ。目標にはしてますね。あとは惰性で、ねじが切れるまで」

 桜井 「す~っと止まって、眠る(笑)」

 近年は春と秋に年2回ツアーを開催するのが恒例。結果、年間100本以上の公演回数となった年もある。だから「L」=「ライブが健康法」だという。

 高見沢 「健康法はツアーですよ。ノドの調子、体の調子、コンサートをやり続けるためにどうしなきゃいけないって考えるわけですよ。ちょっと風邪ひいてもコンサートやってたら治っちゃったりしますから。マグロみたいなもんですよね。止まったら死んじゃう。常に動いてないといけない。これは宿命ですね、運命じゃなくて」

 音楽性の違いで活動を休止するバンドは多い。これまで解散危機はなかったのか。聞けば「F」=「不仲とは無縁」だそうだ。

 高見沢 「解散危機はないですね。他のバンドの殴り合いのケンカは見たことありますけど」

 坂崎 「当時は対バンが多かったから、見てきた、見てきた。楽屋で。こりゃ、いかんな、みたいな。靴とか投げ合ったり」

 高見沢 「僕らはそれを見ながらトランプしてましたから」

 坂崎 「大貧民」

 桜井 「緊張感ゼロ」

 高見沢 「それぞれ持ち味があるじゃないですか。自分のできない部分へのリスペクトがありますから」

 坂崎 「靴も投げない(笑)」

 今では後輩バンドたちの目標だが、かつては「EE」=「いい先輩」たちの背中を見て、学んできた。その経験が礎となっている。

 桜井 「デビューから、あがいても仕方がないところに9年いました。その中でも(ムッシュ)かまやつさんや研ナオコさんのバックで勉強したことが役に立っていると思います」

 坂崎 「ナオコさんの着替えの間の10分間をもらって、とにかくお客さんを楽しませよう、と。客層的にはアウェー」

 桜井 「アウェーだから勉強になるんだよね」

 高見沢 「夏木マリさんのバックをやったときは『早く終われ~』とか『早くマリを出せ』とか罵声を浴びましたからね」

 坂崎 「これは強烈でした。曲は誰も知らないわけですよ。だから、何かで引きつけなきゃいけないとモノマネやったり」

 高見沢 「いろんなものが糧になってますね」

 世界的に見れば、同期はKISS、一期上にQUEEN。QUEENをモデルにした映画「ボヘミアン・ラプソディ」を念頭に坂崎が「誰かにALFEEの映画を作ってもらおう」と言えば、高見沢は「あれほどドラマチックにならないよね」。最後は坂崎が「コメディー。寅さんみたいになっちゃう」と笑顔でオチをつけた。

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