春風亭昇太「芸協」新会長に 「反社会的勢力もってのほか」歌丸さん思い所信表明

 落語家の春風亭昇太(59)が27日、都内で行われた公益社団法人落語芸術協会(芸協)の総会・理事会で6代目会長に選出され、会見で「落語が良い時代になっている。より多くの皆さんに落語を楽しんでいただけるようになれば」と意気込みを語った。任期は2年。副会長には8代目春風亭柳橋(63)が選出され、会長代行兼副会長の三遊亭小遊三(72)は理事を退任し、新設の参事となった。同協会は昨年7月に桂歌丸さんが亡くなってから会長は空席だった。

 昇太らしい言葉で就任までの舞台裏を披露した。歴代および他団体の会長には「どっしりした重々しい感じがあった」と言い、「(会長が)こんな薄っぺらな人間でいいのかと思いました」と自虐的。「実は小遊三さんに1期だけでもやってほしかったけど『具合が悪い』『楽をさせてほしい』と断られた」と明かした。

 会長に就任したからには、約270人の協会の正・準会員に対しての責任がある。昇太は「落語界はいい時代になっている。私が入った時を比べたら夢のような状態。昔は会長からのトップダウンだったけど、個々の芸人さんの努力を生かしてスムーズに仕事ができるようにしたい」と抱負を語った。

 お笑い界では闇営業や反社会勢力との交際などが問題となっているが、昇太は「われわれは公益法人。落語という日本にしかない演技スタイルを通じて、社会に貢献し、文化を広めて行かなければならない」と力説。続けて「反社会的勢力なんて、もってのほか。落語家も社会人。エリをただしてまっすぐ行ってほしい。私個人は、そんな(闇)営業はしておりません」と語気を強めた。

 昇太は昨年7月に亡くなった桂歌丸さんから、「笑点」の司会に続き、同協会の会長も引き継ぐ形となった。「時間がたつにつれて僕の中でも、協会としても、その存在は大きかったという思いが強くなった。どこかで見てくれているでしょう」と明かした。

 座右の銘を「楽に生きるのも楽じゃない」と披露した昇太。自身の“マニフェスト”も「花束は持って帰るのが大変。5000円の花束よりも3000円の祝儀。これを日本中に広めていきたい」としゃれてみせた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス