吉本がスリムクラブの“営業”に理解示す…反社会勢力の巧妙な罠を指摘
お笑いコンビ・スリムクラブの真栄田賢(43)と内間政成(43)が、2016年に指定暴力団・稲川会の幹部とパーティーで同席した上で金銭の授受も認められたとし、27日に所属の吉本興業から無期限謹慎の処分を下された。
同社の広報担当者は同日、デイリースポーツの取材に対応。反社会的組織の排除を改めて誓った上で、所属タレントに伸びる反社勢力の“罠”について指摘。スリムクラブらが陥った状況に、一定の理解を示した。
反社会的勢力にとって、芸能界とのつながりを示すことは、自らの“格”を誇示するために有効な手段となっている。担当者によると、この日、同社が行った「決意表明」は反社会的勢力の完全排除に加え、反社会勢力が「あの手この手」で仕掛けてくる罠に対して屈しないという意味もあるという。
担当者は「法整備が整ってきたこともあり、そうした集団は、表だった活動ができなくなっている。パーティーを行うにも部屋も借りられない」とし、「その分、身の隠し方がどんどん巧妙になり、一般人を装った形で芸人をゲストに呼ぶケースが増えている」と説明。今回のスリムクラブの一件についても「飲食店のオーナーのパーティーとして呼ばれた。ヒアリングしたが、普通の飲食店だと思ってしまってもやむを得ない状況であったことは理解できる」と話した。
2011年、島田紳助氏は暴力団との交際を認め、自ら芸能界から身を引いた。今回の稲川会幹部との交流も、本来なら十分に解雇事由となる案件だが、無期限の謹慎処分にとどまったのは、反社会勢力側の手練手管により無意識的に関わってしまったという“情状酌量”が働いたものとみられる。