浅利慶太さん一周忌 野村玲子「いただいた宝物を語り継いでいかなければ」
昨年7月13日に死去した演出家・浅利慶太さんを追悼する「浅利慶太 一周忌の会」が13日、東京・自由劇場で執り行われ、劇団四季の劇団員、関係者ら480人が参列した。
会では、浅利氏が劇団四季創設から積み上げてきた功績とその精神を確認。1998年に行われた四季劇場[春][秋]の竣工式典での浅利氏の肉声を場内に流し、「(戦後)前衛たるには、劇場でご飯を食べれる状態に戻すことを目標としてきた」ことを確認。そのため「言論の自由を獲得するため、役者を育成し、技術水準をあげて経営にも取り組んできた」という浅利氏の戦いの跡を振り返った。
参列者全員で浅利氏に黙とうをささげ、その後、壇上の遺影の前でせりふを朗読。さらに全員でミュージカル「コーラスライン」から「愛した日々に悔いはない」、同「夢から醒めた夢」から「愛をありがとう」を歌唱した。
あいさつに立った四季株式会社(劇団四季)の吉田智誉樹社長(55)は「浅利先生の残された最大の物は、劇団四季そのもの。劇団四季とは先生の弟子1人1人の団結の中にある。今後も基本を大事にし、先生と対話し続けていく」と誓った。妻で女優の野村玲子(57)も「先生からいただいた宝物を語りついでいかなければいけない」とあいさつした。