確保された男 怒った口調で「パクりやがって」ハンマーと包丁も
18日午前10時35分ごろ、アニメ制作会社「京都アニメーション」(本社・京都府宇治市)の京都市伏見区桃山町因幡にあるスタジオから「黒煙が上がっている」と、近くの住民から119番があった。3階建てのスタジオが全面的に燃焼し、従業員ら33人が死亡した。警察庁によると、放火事件の犠牲者数としては平成以降、最悪。京都府警によると、現場付近で確保された男(41)が「死ね」と叫びながら放火したとの目撃情報があり、放火の疑いで調べている。
府警によると、18日午前10時半ごろ、男がスタジオに入ってきて、ガソリンのような液体をまき、火を付けた。「死ね」と叫びながら放火したとの目撃情報もある。
午前10時35分ごろ、スタジオから約80メートル離れた家に住む女性(61)宅のインターホンが鳴り、玄関を出ると、がっちりした体格の男が倒れていた。ジーンズの膝の下は焼け落ち、はだしで血だらけ。焼けた髪に土色の顔。両腕の皮はむけ、服に小さな火が付いていた。
集まってきた警察官の問いかけに男は怒ったような口調で「パクりやがって」と答えた。顔や胸の付近にもやけどを負っており京都市内の病院に搬送されている。
免許証などから男は関東在住で41歳と判明。火災現場付近でハンマーと包丁数本が発見され、ガソリンを運んだとみられる携行缶も見つかっている。現場近くのガソリンスタンドに18日午前、携行缶を持ってガソリンを買いに来た男がいたとの情報もあり、府警は確保した男との関連を調べている。