DEAD ENDのCOOL-JOE 主催ライブは「何でもあり」の面白さ
今年、結成35周年を迎えたロックバンド「DEAD END」のベーシスト、“CRAZY”COOL-JOEがオーガナイズするライブイベント「“CRAZY”Rock Night Vol.3」が9月19、20日に東京・下北沢ガーデン、同28、29日に神戸チキンジョージで開催される。豪華かつ多彩なメンバーがこのイベント限りの混成バンドで繰り広げる何でもありの魅力を、JOEが語った。
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兵庫県宝塚市出身で古くからチキンジョージに出入りしていたCJOEに、同店がイベント開催を打診したのが「“CRAZY”Rock Night」の始まり。「無謀じゃないか」と思いつつも「何とか2日間やった」結果、「大丈夫かなと思ってたけど、意外というか、そこそこウケた」と謙遜するJOEだが、イベントは好評。今年、2年連続3回目の開催とあいなった。2回目からは東京にも進出している。
人選は「なるべく自分と同世代の人間とやりたい。同じような音楽を通ってきた世代か、自分よりちょっと下、あまり年齢の離れていなさそうな、気心が知れているメンツでやりたい」というのが基本。今回でいうと、延べ22人にのぼる出演者を5~6バンドに編成する。
選曲は「何でもあり。みんなで楽しくできればいい。好きな曲、やりたい曲を勝手にやってちょうだい、みたいな」というのが基本で、1回目ならL’Arc-en-Cielやはっぴいえんど、2回目ならRCサクセションやエアロスミスなどのカバーも演奏された。「お客さんが知ってそうで、盛り上がりそうな」楽曲も多く、とっつきにくさはない。
JOEは「この人がこんな曲をやるんだとか、こういうメンツでやるんだとか、そのバンドでしか出ていない人たちが他のバンドの人とやるところが面白いんじゃないかな」、「今年はまた違う曲で。なるべくマンネリ化したくないので、何かしら新しいものを入れたい。今年も、この人がこういうのを弾くんだ、というのが多くあると思う」とイベントの楽しみを説いた。自身も「新たな発見や懐かしい面白さがある」イベントだという。
「DEAD END」はビジュアル系やハードロック/ヘビーメタルの文脈でとらえられることが多く、そのジャンルの後進に多大な影響を及ぼしたバンドだが、実際にはパンク、グラムなど、ジャンルにとらわれない豊かな音楽的教養を持っている。JOEもDEAD ENDを「(ジャンルは)ロックバンド。何でもある」と解釈している。
JOE自身に音楽の入り口を聞いてみても、サザンオールスターズ、ツイスト、セックス・ピストルズといったさまざまなバンドの名前が挙がり、その後の音楽遍歴もグランド・ファンク・レイルロード、イエス、エマーソン・レイク&パーマーといった具合で、ジャンルレスになる。
「“CRAZY”Rock Night」の人選にも選曲にも、JOE、そしてDEAD ENDの豊かで幅広い音楽性とキャリアが反映されたイベントだと言えそうだ。
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出演者は次の通り。東西、日にちで若干、変更がある。
【ボーカル】EVAKAN(JOLLY PICKLES、EVADEATH)、木村世治(ZEPPET STORE)、BAKI(GASTUNK)、高野哲(BLACK COMET CLUB BAND)、ナベジ(スランキーサイド)
【ギター】PATA(X JAPAN)、KENTARO(MAZIORA THE BAND、DAIDA LAIDA)、澄田健(VooDoo Hawaiians/THeROCKERS)、原田喧太(KATAMALI)、Hiro(La’cryme Christi)、YOU(DEAD END)、中山加奈子(VooDoo Hawaiians)
【ベース】George(LADIESROOM)、JUN(Valentine D.C.)、TOSHI、RIKIJI(OBLIVION DUST/IMOCD!)
【ドラムス】Himawari(DUSTAR-3)、満園英二(KATAMALI)、湊雅史、ササブチヒロシ(Tokyo shoegazer)
【キーボード】DIE(Ra:IN)