ジャニーさん伝説に 芸能界史上最多8万8000人が「ありがとう」「さようなら」

 7月9日に解離性脳動脈瘤(りゅう)破裂によるくも膜下出血のため死去したジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長(享年87)のお別れの会が4日、東京ドームで営まれた。ジャニーさんが生前、315回ものコンサートをプロデュースした“聖地”には、フィールド中央に巨大な祭壇が設けられ、“長男”の近藤真彦(55)をはじめ事務所所属の154人のチルドレンが集結。多くのジャニーズOBら芸能関係者も訪れ、最後の別れを告げた。また、一般の部では、訪れたファンが東京ドーム周辺に長蛇の列をなし、偉大な演出家を盛大に送った。

 アイドルの概念を変えたジャニーさんに「ありがとう」と「さようなら」を告げようと、“思い出の場所”に8万8000人のファンが押し寄せた。芸能関係の葬儀およびお別れ会では、1998年のX JAPAN・hideさんの5万人を超える、最多の“金字塔”。東京ドームは、3日にも関ジャニ∞がライブを開催したばかりで、イベントを含むジャニーズ関連の公演数は366回にも上る特別な空間だ。

 「一般の部」は午後2時からだったが、午前9時には周辺に多くの人が集まり、大行列ができた。入り口は2つのゲートのみで開門後も列は伸び続け、21番ゲート列はドーム外周を2周、22番ゲート列は施設エリア外の一般道にまで続き、それぞれ1・5キロほどに達した。会場入り後も約1時間待ってから祭壇へ。配布されたメッセージカードにジャニーさんへの思いを書き込み、祭壇の前のボックスに入れて、天国へ届けた。

 華々しい功績と「ユー、やっちゃいなよ!!」の名言を残しながらも、決して表舞台に出ることはなかったジャニーさん。2012年にギネスブックに掲載されるまで、顔写真すら公開せずに裏方に徹した。ファンにとって“伝説的存在”ではあったが、ドームを埋め尽くした人波は、ジャニーさんが作り上げたステージ、育てた子どもたちが、ファンに愛され続けている証拠に他ならない。

 行列の先頭に並んだ40代女性は、「(堂本)剛さんがライブでジャニーさんの話をよくしていましたが、心の温かい人なんだろうと思ってました」としみじみ。岩手県宮古市から訪れた20代女性は東日本大震災後、ジャニーズソングに励まされたといい、「ジャニーズに出会っていなかったら、今こんなに元気でいられませんでした」と感謝した。

 参列者に“返礼品”として配られたポストカードには、ジャニーイズムを継承する「ジャニーズ事務所一同」の決意がつづられていた。「『エンターテインメントを通じて世界中の皆様に幸せをお届けする』というジャニーの遺志を受け継ぎ、その夢と志の実現のためにベストを尽くしてまいります。Show must go on!!」-。

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