菅直人氏「納得のいかない判決」…東電旧経営陣3被告への無罪に

 菅直人元首相が19日、ツイッターに新規投稿。2011年3月の福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東京電力の勝俣恒久元会長(79)ら旧経営陣3被告に、東京地裁が同日、無罪の判決を言い渡したことに「納得のいかない判決です」との考えを示した。

 菅氏は「東電幹部の刑事責任を問う福島原発事故裁判で被告全員に無罪判決が出ました。納得のいかない判決です」と投稿。「原発を襲う可能性のある津波の高さを『最大15.7メートル』と試算した東電子会社の社員の証言があったにもかかわらず、それを無視して対策を打たなかった東電幹部の責任がなぜ問われないのか」と指摘。

 「福島に近い東海第二原発にも同様な津波の予想がありました。東海第二を運転する原電は津波対策工事を行い、東日本大震災に伴う津波が福島と同じように襲ったにもかかわらず、電源喪失をかろうじて免れました」と東電と日本原子力発電を比較。「こうした比較からも、東電が対策工事をしていれば大事故は防げていた可能性が十分あります」と指摘した。

 判決で永渕健一裁判長は「10メートル超の津波が原発に襲来する可能性について、3人の認識には具体性のある根拠はなかった」と指摘、事故回避のために原発を止める義務を課すほどの予見可能性はなかったと判断した。他の2人は武黒一郎元副社長(73)と武藤栄元副社長(69)。3人とも無罪を主張し、検察官役の指定弁護士は禁錮5年を求刑していた。

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