19歳・芝野虎丸八段 史上初10代で七大タイトル 井山四冠を抜く
囲碁の第44期名人戦7番勝負の第5局は7、8日に静岡県熱海市で打たれ、挑戦者の芝野虎丸八段(19)が張栩名人(39)を破り、4勝1敗で名人を奪取、10代初の七大タイトル保持者となった。終盤で好手を放ち、252手で白番中押し勝ち。最年少19歳11カ月の獲得で、09年に井山裕太四冠(30)が達成した20歳4カ月を10年ぶりに塗り替えた。
芝野新名人は最年少でのタイトル獲得に「10代のうちは厳しいかと思ったが勝てて良かった」と喜びを語った。「全体を通して気持ちを切らさずに打てた。囲碁自体を楽しめているのがいい結果につながっている」といい、「井山四冠のようにこれからどんどんタイトルを取っていきたい」と抱負を述べた。
七大タイトル初挑戦の芝野新名人はプロ入りから最速の5年1カ月で奪取し、許家元八段(21)が昨年の碁聖戦で記録した5年4カ月も上回った。規定により9日付で九段に昇段、日本棋院によると最年少、最速での最高段位到達となる。