河村たかし市長 抗議の座り込み「表現の不自由展」約2カ月ぶり再開
愛知県の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で企画展「表現の不自由展・その後」が8日午後、約2カ月ぶりに再開された。元慰安婦を象徴する「平和の少女像」などへの抗議が殺到、開幕3日で中止に追い込まれた不自由展は芸術祭側、同展側の双方が少女像を含む全作品を元の状態で展示することや安全対策で合意、再開にこぎ着けた。
芸術祭実行委員会によると、同展への入場は2回に分けて実施。抽選倍率は各30人の定員に対し最初が709人で23倍、2回目が649人で21倍に上り、名古屋市東区の会場には長蛇の列ができた。
再開に反対してきた河村たかし名古屋市長は会場前で10分間ほど抗議の座り込みをし「公金不正使用を認めるな」と訴えたが、同区東区の女性(83)は「市長は芸術祭実行委員会の会長代行なのだから事前に確認すべき話」と冷ややかだ。周辺には再開反対派が集まり、会場内では警察官との小競り合いも。同展出品アーティストの一人は「関係者一丸となってあの空間を守らねば」と話した。