バレリーナ・森下洋子 70歳現役の「奥深さ」を演出家も絶賛
国際的プリマバレリーナの森下洋子(70)と夫の清水哲太郎(71)が9日、大阪市内で松山バレエ団の「くるみ割り人形」全幕公演(11月23日・フェスティバルホール)の取材会を開いた。
11年ぶりの大阪公演で、主演の少女・クララを演じる森下は「私は広島出身なので、平和というものを切実に思う。思いやりや愛することの素晴らしさ、生きていられることの喜びを胸に秘めた少女を演じたい。心温かい魂をお届けできたらと思い、猛練習している」と意気込みを語った。
台本と演出、振り付けを担当する清水は、前回の大阪公演でのエピソードを語った。「観客が“良かった!”と舞台の前にせり出してきた。情熱に対し、情熱で応えてくれる素晴らしい光景。大阪の皆さんの情熱と、松山バレエ団の情熱は似ている」と、11年ぶりの浪速の地で熱狂再現を狙う。
くるみ割り人形の初演から38年、舞踏歴68年目を迎える70歳の森下に、清水は「年を重ねると素早い動きや高さのある動きができませんが、奥深さが増し成熟してきた。バレエとはそういう芸術。いつあちらに召されるかわかりませんが…」とドッキリ発言。森下は「ええっ!?」と苦笑していた。