Char「俺と言えばムスタング」 愛器ムスタングの最新シグネイチャーモデル発売

フェンダー・ムスタングを手にするChar=都内のスタジオ
フェンダー・ムスタングを手にするChar=都内のスタジオ
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 日本を代表するギタリスト、Char(64)にとって、フェンダー・ムスタングはトレードマークといっていい愛用のギターだ。このほど、Charのシグネイチャー・モデルの「CHAR 2020 MUSTANG」が発売され、Charがデイリースポーツにムスタングの魅力を熱く説いた。

  ◇  ◇

 始まりは「東京オリンピックが2020年に決まった時」だ。「ムスタングってギターは、前回の東京オリンピックの(開催された)1964年に発表されたギターなんですよ。プラス、オリジナルのフェンダーの(ボディーのカラーの)白は、オリンピックホワイトってのが出てるんですよ。そんなの思い出して、2020年のオリンピックに向けて、ちょっとハイブリッドにして、プロからアマチュアまで色んな人が扱えるようなムスタングを作ったらどうかってフェンダーさんと相談して、それでここまで至った」という。

 Charは本器の改良点を「フェンダー・ジャパンさんと、もうちょっと価格を抑えたやつで、かつオリジナル、1964年の時より少し進化したところまで突っ込んで作って完成したんですけど。チューニングが狂うもとになっているトレモロ・ユニットの部分を少し変えたっていうのと、前と後ろに付いてるピックアップのスイッチングを変えたとか」と説明。

 フェンダーの公式サイトによると、同社の代表的なギターであるストラトキャスターのシンクロナイズド・トレモロ・ブリッジを導入し、ストラトより約6ミリ薄いムスタングのボディーに合わせて新開発。また、より直観的なピックアップ操作を可能とする3ポジション・トグルスイッチを採用し、ストラトに近い感覚でボリューム操作ができるようにコントロールノブの位置も調整されているという。

 Charはムスタングとの出会いを「ちょうど19(歳)くらいかな。初めて外国製のストラトを友達から買って、有頂天で使ってたらかっ払われて落胆してるところに、アメリカ人の友達の家族が帰国するんでガレージセールやって、そいつの兄貴かなんかが何千円でいいよって。でも痩せても枯れてもフェンダーだったんで飛びついて、そっからムスタング使い、だから19くらいだったかな」と回想。

 「チューニング合わねえ楽器だなと思ったんですけども、誰も使ってねえなとも思ったんですよ。そこもあまのじゃくなところで、誰も使ってない物でいい音出したら文句ねえだろうなって」と言うように、決して第一印象が良かった訳ではない。「自分で言うのも何ですけど、俺と言えばムスタングだし、逆にムスタング使ってるプロ見たことない。それぐらい扱いづらい楽器なんですよ。昔のやつは」と打ち明ける。

 「何年か前にアメリカのフェンダーの工場まで、カスタムショップに行ったら、昔からフェンダーで働いてる人たちが何人かいて、ようこそって言われて。70年代80年代にやたら日本に出荷が多くて、なんでこんなに売れないギターが日本では売れたの?張本人が来てくれたって喜んでくれた。名の通り野生馬なんで、調教するの大変なんですよ」

 このようなエピソードまであるギターがムスタングだが、一方では次のような利点もあるという。

 「アメリカではこれ、ショートスケールでひとサイズ小さいんですね。子供用って訳じゃないですけど、ティーンエージャー用に作った楽器って言われてるんですけど。スチューデントモデルって言われて発表された。昨今、女性のバンドギタリストも多い時代で、そういう意味では、小ぶりなんでね、わりと俺の、日本人の男でもしっかり体におさまる大きさなんですよ。他の(ギター)って、向こうの人の体格でできてるので、意外と持てあます大きさだったり重さだったりするんですよ」

 日本人向け、女性向けな面もあるムスタング、Charは本モデル発売を機に「これから始める人にも、もしくはこの先、アジアとか色んなところでやっぱりバンドが出てくる、そういうところに、みんなが弾いてみたい楽器の一つにムスタングをランクアップさせたいなという思惑もあって」と、愛器の出世を願っている。

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