俳優・渡辺謙（６０）が１４日、都内のジャズクラブ「ブルーノート東京」で、「Ｋｅｎ　６０ｔｈ　Ａｎｎｉｖｅｒｓａｒｙ　Ｐａｒｔｙ」を行った。開演前の会見で、阪神の熱烈ファンとして来季へ猛ゲキを飛ばし、助っ人大砲を熱望。現役復帰を目指すと表明した新庄剛志氏（４７）にエールを送った。娘で女優の杏（３３）や堺正章（７３）ら、仕事仲間と関係者２００人が見守ったステージでは、昭和の名曲で渋みのある歌声を響かせた。

　人生の節目を祝う場でも、猛虎愛にあふれていた。１４年連続のＶ逸で、５０歳代では１度も優勝の美酒を味わえなかったが、「いつまでたっても、待ってますよ」と虎党らしい辛抱強さを見せた。

　今季は４月に、甲子園での平成最後となった伝統の一戦を観戦。奇跡の６連勝で締めたシーズン最終盤やＣＳでは、ツイッターで激励メッセージもつづった。ドラフトでは将来有望な高校生を５人も獲得したが、心の奥底は晴れることはなく、来季への課題をズバリ指摘した。

　「まだ根本的なことは解決してない。どっかで解消しないと。どうやって打てるチームを作るか。１人、ビビらせられる外国人を連れてこないとダメでしょ。１００年くらい前から言ってるんだけどね」。貧打脱却へ外来砲を望む“魂の叫び”は、熱を帯びた。

　大山悠輔選手（２４）を筆頭に、チームには未完の大砲は多い。覚醒に期待を寄せつつ、「外国人に引っ張られるくらいじゃないと。そんなに大化けは、まだできないでしょうから」と現実を捉えた。元虎の４番で、現役復帰を目指すと表明した新庄氏には、「夢を追いかけてください」とエールを送った。

　元阪神・下柳剛氏（５１）も駆けつけた会場で、還暦を祝福された渡辺。１年後には、虎のＶを祝えることを願っていた。