木内みどりさん 懇親会で元気な姿の数時間後、広島のホテルで急逝…脱原発訴え
映画「死の棘」など多数の作品に出演し、「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」などバラエティーでも親しまれた女優・木内みどり=本名・水野みどり=さんが18日未明、仕事先の広島市内のホテルの部屋で、「急性心臓死」のため亡くなった。69歳。17日は広島で朗読の収録を行い、懇親会で楽しく飲み語り合い、散歩をしながらホテルに戻るほど、元気だったという。それから数時間の別れとなった。
夫で元西武百貨店社長、元参議院議員の水野誠一氏がフェイスブックで「30年間人生を共に歩んできた伴侶・木内みどりが去る11月18日未明、仕事先の広島で急逝いたしました」と報告。白洲次郎の遺言「葬式無用、戒名不要」を理想としていた故人の遺志により、家族のみでお別れを済ませたことを伝えた。
木内さんは最近、娘・頌子さんと一緒にウィーン、ブダペストを旅行するなど元気いっぱいで、来年は70カ国目のトルコに旅することを楽しみにしていたという。この1年、映画5本、NHK大河ドラマに出演するなど充実した仕事ぶりで、水野氏は「お互いこの歳になっても仕事を次々と頂けるなんて幸せだね」と語り合ったばかりだったことを明かした。
水野氏は17日深夜に中国出張から帰国しており、「まさか帰宅の数時間後に、みどりの訃報を受け取ることになろうとは」と明かし、「ともかく何事にも全身全霊を傾けてきた末に、突然燃え尽きてしまったとしか言いようがありません。それにしてもあまりにも突然で早すぎる別れでした。なんとも無念でなりません。」と胸中をつづった。
2011年3月11日の東日本大震災をきっかけに、「脱原発」を訴え、原発の再稼働反対の運動を続けてきた木内さん。17日午後には自身のツイッターに原爆ドームの写真などを投稿したのが最後となった。