京都師走の風物詩「顔見世」開幕 新人間国宝・片岡秀太郎、最多の70回出演
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京都の師走を彩る風物詩の南座「吉例顔見世興行」が30日、華やかに初日を迎えた。今回は、令和初でもあり、同劇場の新会場1周年を記念しての興行。今年、人間国宝となった片岡秀太郎が、息子の愛之助とともに「輝虎配膳」で幕開けた。
秀太郎の顔見世出演は、最多の70回目。時代物の老母役の大役で“三婆”と呼ばれる勘助の母を演じ、「松嶋屋っ!」という片岡家の屋号の大向うも飛んだ。
昼の部の「戻駕色相肩」劇中で、梅丸改め中村莟玉の披露口上も行われた。「祇園祭礼信仰記 金閣寺」には坂田藤十郎、中村鴈治郎、壱太郎が、「仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋の場」には片岡仁左衛門、孝太郎、千之助と、親子孫三代が顔を揃え、歌舞伎ファンを喜ばせていた。
また夜の部は、顔見世での上演は31年ぶりとなる「堀川波の鼓」をはじめ、「釣女」「魚屋宗五郎」「越後獅子」とバラエティに富む演目を上演。
26日まで。