芦田愛菜6年ぶり実写映画主演 自身と同じ中3少女役 原作読み込み繊細に演じる決意

 女優の芦田愛菜(15)が、映画「星の子」(来年公開)に主演することが1日、分かった。実写映画の主演は、2014年公開の「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」以来6年ぶり。11月9日の「天皇陛下の即位を祝う国民祭典」で祝辞を読むなど、女優を超えた国民的存在として活動を見せてきたが、天才子役が本業で成長した姿を見せる。

 国民祭典での凜とした振る舞いが話題となったばかりの芦田。2017年に都内屈指の難関中学合格が報じられてから、日本テレビ「24時間テレビ42 人と人~ともに新たな時代へ~」のサポーターや、膨大な読書歴を紹介した著書「まなの本棚」出版など、知的タレントとして輝きを見せた。

 一方で、銀幕での演技は控えてきた。最後に主演した「円卓」公開は小学4年生のとき。近年は、NHK連続テレビ小説「まんぷく」の語りや、アニメ映画「海獣の子供」(19年)、ハリウッド映画「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」(19年)日本語吹き替え版など、声優での活動がメインだった。しかし、高校に進学する2020年、満を持して実写映画に主演する。

 原作は、今年「むらさきのスカートの女」で芥川賞を受賞した作家、今村夏子氏の同名小説。主人公のちひろは、あやしい宗教を深く信じている両親と暮らす自分の世界を疑い始める-。

 クランクインは今月。芦田は、思春期を成長する中学3年生という等身大の少女を、原作を読み込んで繊細に演じる決意だ。

 「ちひろは少しずつ自分の違和感を抱きつつも、悩みながら素直に物事を受け止めて、真っすぐに生きている女の子だと思う。この映画の中で“信じる”ということは何なのか?ちひろと共に探していきたい」

 メガホンは「日日是好日」(18年)で各映画賞を受賞した大森立嗣監督。「敏感で多感な少女は風に揺れながら、飛んでいってしまいそうな小さな体で立っています」と、芦田の表現力に期待を寄せた。

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