アンナ泣きじゃくる 梅宮辰夫さん、駆けつけた最愛の娘を“待って”天国へ
12日朝に死去した俳優の梅宮辰夫さん。映画「不良番長」シリーズや「仁義なき戦い」で名をはせ、その後はドラマではいぶし銀的存在感の名脇役となった。趣味の料理や釣りを生かしてマルチタレントとしても活躍した。1990年代以降はまな娘アンナの交際を巡って苦悩する父親としてワイドショーに登場することが多かった。
アンナは辰夫さんが息を引き取ると、泣きじゃくったという。
午前3時すぎに容体が急変し、救急搬送されると、母クラウディアさんが、都内に住むアンナを呼んだ。「アンナが来るまで、頑張って!」と辰夫さんの耳元に呼びかける妻に、辰夫さんは呼応。病室にかけつけた最愛の娘と孫を待っていたかのように、しばらくして天国に旅立ったという。
辰夫さんにとって一粒種のアンナは、目に入れても痛くないほどかわいい存在。アンナの幼少期には、テレビカメラに親バカぶりを見せることもいとわなかった。そんなアンナが、1994年、当時タレントで現在は、強制執行妨害の罪に問われている羽賀研二被告と交際を開始したことで、親子関係に変化が生じた。
羽賀被告には、多額の借金があることなどが報じられ、辰夫さんは、直撃する報道陣に応対しながら、公然と反対を表明した。のちにアンナは約8000万円の借金を羽賀に肩代わりさせられていたことが明らかになったが、当時は、「ペアヌード写真集」を発売するなど、2人の“暴走”は止まらず、連日、「平成のバカップル」と情報番組を賑わせた。
「羽賀は希代のワル」と断罪していた辰夫さんも次第に、諦めたように交際を認めるようになるが、結局2人は99年に破局した。
その後は、元の仲良し父娘関係に戻った辰夫さんとアンナ。晩年は、若いころの親不孝を取り戻すようにガンとの闘病を支えていた。