「こども店長」（トヨタ）ＣＭから１０年。人気子役だった加藤清史郎（１８）が２５日から３年ぶりの舞台となるオフ・ブロードウェイ・ミュージカル「ＫＩＤ　ＶＩＣＴＯＲＹ」（２９日まで、上野ストアハウス）に主演する。近年、メディアへの露出がほとんどなくなっていたが、実は「イギリスの高校に通っていました」。来年３月に卒業し、４月からは日本の大学に進学。芸能活動も本格再開する。【インタビュー（３・終）】

－－イギリスに行って変わった？

「ほんとに何にも変わってないと思う。心から楽しいことをやってるだけ。楽しくないと続かないと思うんです」

－－イギリスの名門演劇学校「セントラル・スクール・オブ・スピーチ・アンド・ドラマ」にも通った。

「僕のところ（クラス）は２０人ぐらいで、日本人が僕しかいなくて、イギリスとかギリシャとか多国籍。３年間、英語に触れてきてはいたので、日常的な会話は全然問題ないんですけど、ティーンたちの英語ってスラングだったり、“ＪＫ語”みたいなのもたくさんありますし。大変でした。僕が参加してたのはグループワークで短い即興劇を作る、というのもあって。みんなの積極性とすごいスピードの英語がガンガン飛び交ってる、それを僕は聞いて理解するのでいっぱいいっぱいで。返すことはできるけど、そこに入ることはなかなかできなくて、苦労しました」

－－ゆくゆくは海外で芝居を？

「まあ－－（ため息）。行く前とかは…、そうですね、ハリウッドの映画とか出られるようになりたい、って思ってましたけど、今ももちろんそう思ってるんですけど、生半可な気持ちでできるものじゃない。安易に『ハリウッド映画出たいです！』とか言えないです。ご縁があれば…（苦笑）」

－－３年ぶりの舞台。

　「正直ものすごく大変です。ルーカス（※１年間行方不明になった１７歳の高校生）っていう役が一言でいうとすごく複雑で。ただ心に傷を負った少年、ではないんです。どこかに希望を持ちつつ、あきれてる部分もあり。彼はずっと自分の居場所を探してて、絶望しながらも希望を持ってる。僕も今そういう状況で。すごくワクワクと不安、両方ある。その不安も楽しんでます」

－－茶髪は？

「役作りで。『忍たま乱太郎』（映画）以来、小学校３年生以来の染髪（笑）」

－－４月からは大学生。

「高校の３年間より（俳優の活動は）は増えると思いますけど、学業を優先しつつ、は変えたくないですね」

　５月にミュージカル「ニュージーズ」（日生劇場）、５月２２日公開の主演映画「＃ハンド全力」（※今年の春休みに帰国し、震災後の熊本で撮影）が控える。

－－歌は練習してる？

「この３年間、声変わりもあったので、中学の終わりからほぼほぼ何もやってなくて。今、声が落ち着いたので５月にミュージカルも控えているので、歌もダンスもお芝居ももう１回、再構築していかないとな、って思ってます。」