舛添要一氏、ゴーン被告逃走は「日本政府の怠慢」「正月休みは言い訳にならない」

 元東京都知事で国際政治学者の舛添要一氏が3日、カルロス・ゴーン被告が日本からレバノンへと無断出国したことについてツイッターを連続投稿。大みそかに“逃走劇”が報じられてから同日の時点で、まだ日本政府から説明がないことに「正月休みというのは言い訳にならない」などと苦言を呈した。

 舛添氏は「ゴーン逃亡という大失態を演じながら、政府や司法当局はいつまで正月休みを楽しんでいるのか」と切り出し、「ICPOを通じてゴーンを国際手配したことくらい国民に知らせてはどうか。レバノン政府から教えてもらい恥をかいた。トルコはすでにパイロットらを拘束。危機管理失格の政府を持つ日本は世界の笑いものである」とした。

 さらに、同氏はゴーン被告の逃走劇が「日本の司法制度の根幹を揺るがし、国家の権威に関わる大問題」と指摘した上で、「政府から日本国民に何の説明もない。正月休みというのは言い訳にならない。官房長官が正式に会見し、現況を国民に伝えるべきではないのか。海外の情報に頼るしかないのでは、何のために政府があるのか分からない」と問題提起した。

 舛添氏は「最初から情報戦に負けている。日本政府、司法当局の国際的発信力の欠如は深刻」とし、「ゴーンは、『この逃亡撃は自分一人でやった』と述べている。家族に責任が及ばないようにするための意図的発言だが、組織と時間がなければ不可能な作戦だ。一人で立案し実行したのが本当なら、まんまと逃げられた日本の当局の責任は重大である」と連投した。

 ゴーン被告の逃亡を可能にした要因として、舛添氏は「位置確認GPSチップを体内に埋め込むなどの監視がなかったこと。パスポートを携帯させたこと」とし、「特例で旅券代わりの国内のみ通用の身分証明書を発行すれば済む。政府は、それくらいの権限はあるはずだ。法律が必要なら、緊急上程して可決させればよい。政府の怠慢だ」と批判。「トルコの航空会社MNGJetは、自社の航空機二機が違法行為に使われたことを非難し、訴えを起こしたと発表した。トルコの官民の行動は迅速だ。日本政府も見習う必要がある」と付け加えた。

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