ゴーン被告妻にも逮捕状 証人尋問で偽証の疑い、本人はレバノンに滞在か
東京地検特捜部は7日、カルロス・ゴーン被告の東京地裁での証人尋問で、虚偽の証言をしたとして、偽証容疑で被告の妻キャロル・ナハス容疑者(53)の逮捕状を取った。キャロル容疑者は、保釈中に逃亡したゴーン被告と共にレバノンに滞在しているとみられる。
ゴーン被告は2017年7月~18年7月、日産子会社の「中東日産」からオマーンの販売代理店「SBA」に計約11億1千万円を支出させ、うち約5億5500万円を実質的に保有するレバノンの投資会社「GFI」名義の預金口座に送金させ、日産に損害を与えたという特別背任の罪に問われていた。
関係者によると、特捜部はキャロル容疑者のスマートフォンを押収、解析し、チャットアプリで多数回、GFIへの送金に関わったSBA幹部と連絡を取っていたことを確認したという。キャロル容疑者が口裏合わせを図るため、面会を求めるような内容もあったとしている。
特捜部によると、逮捕状の容疑は、昨年4月11日の捜査段階の証人尋問で、「SBA幹部は知らない」「やりとりをしたかどうか記憶にない」などと虚偽の証言をした疑い。