国母和宏被告、14歳頃から大麻の衝撃…その後2度五輪に出場 なぜ?
米国から大麻を密輸したとして大麻取締法違反などの罪で起訴された元五輪代表のプロスノーボーダー、国母和宏被告(31)の初公判が8日、東京地裁で開かれ、検察側は懲役3年を求刑した。公判の中で国母被告は起訴事実について、全面的に認め、14歳の頃から大麻を使用していたことを明らかにした。常習的な大麻の使用歴がある中で、2度の五輪に出場していたことになる。
国母被告は、裁判官から大麻を始めた時期を聞かれると「14歳頃から。北米で。日本で違法なのはわかっていた」と告白。いつから日本に持ち込んだかを問われて、「10代前半から」と答え、吸い始めたきっかけを「アメリカに行って英語が分からず、大麻を一緒に吸うことがコミュニケーションになると思った」と説明した。その後、国母被告は17歳で06年トリノ五輪、21歳で10年バンクーバー五輪に出場している。
大麻は、世界反ドーピング機関(WADA)の禁止薬物リストに含まれているが、常時ではなく、「競技会時に禁止される物質」に分類されている。競技会外の検査での検出であれば、処分はされない。大麻の体内残存期間は尿で一週間から1カ月、血液が約2週間、毛髪が最大約1カ月半とされており、W杯や五輪などドーピング検査の可能性がある大会前は使用を控えていた可能性もある。
起訴状によると、国母被告は、一昨年12月に知人の男と共謀し、米国から大麻製品約57グラムを隠した国際スピード郵便を都内へ発送、同31日に成田空港に到着させて密輸したとしている。関東信越厚生局麻薬取締部が11月6日に逮捕した。12月3日には保釈保証金300万円を納付して保釈された。