葵わかな「女優さんだもんね、と思われない歌を」 挫折感も肥やしに
女優・葵わかな(21)が11日、大阪・カンテレでミュージカル「アナスタシア」の取材会を行った。昨年上演された「ロミオ&ジュリエット」に続き、ミュージカルは2作目の出演。木下晴香(20)とのW主演でロシア皇帝ニコライ2世の末娘、アーニャ役を演じる。
初舞台で初ミュージカルとなった「-ジュリエット」では、「私が演出の方にケチョンケチョンなのに、別の人(トリプルキャスト)のことをすごい褒めてて」とこれまで味わったことのない挫折感に直面。「けいこ場に行くと胃がキリキリする。(何もかも)全部大変で、今まで感じたこともないぐらい、自分は本当にできないんだな、と思った」と打ちのめされたという。
しかし、実際に生の観客の前で演じてみると、「お客さんが目の前で涙したりするのを見て、(観客)1000人分の涙の気持ちを感じたりすると、それまで自分が出せなかったぐらいの悲しみが出てきた。次また(ミュージカルを)やりたいと思うようになった」と明かす。
3年前、「-ジュリエット」を一観客として見て衝撃を受け、当時、オーディションの話もなかったが、「ジュリエット役をやりたい」と勝手に熱望。「役者人生で初めてやりたいと思った役」に出会い、朝ドラ「わろてんか」の収録中だったが、歌のトレーニングを開始。オーディションでジュリエット役を手に入れたガッツの持ち主でもある。
「私の執念が実ったと思ってます(笑)」というミュージカルデビューから2年連続での挑戦。「『女優さんだもんね』と思われない歌を歌いたい」と力強く語った。
アニメ映画「アナスタシア」から着想を得て製作された本作は、2017年にブロードウェイで初演、その後、世界各国で上演されており、日本での初演となる今回は、ブロードウェイ版のクリエイティブスタッフが演出など製作を手がける。3月1~28日、東京・東急シアターオーブ、4月6~18日、大阪・梅田芸術劇場メインホールで上演。