前川清 共演の藤山直美に要望「セリフ短く」「ちょっとボケてきた」
歌手の前川清(71)と女優の藤山直美(61)が14日、大阪市内で行われた大阪・新歌舞伎座新開場10周年記念三月特別企画「前川清 藤山直美」の会見に参加した。2人は、小料理店を切り盛りする女将(藤山)の前に現れた腕のいい料理人(前川)との間に芽生える恋が描かれた第1部「恋の法善寺横丁」で共演する。
3作目の共演となる2人は、千日前の法善寺で成功祈願を行った後、移動。会見では芝居に自信がない前川から頼られた藤山が、しっかり手綱を締めた。
冒頭のあいさつで前川は「藤山直美さんのおかげでセリフも短くなったようです」と安どの表情。その後も「今から直美さんが(いろんな部分を)変えられると思う。直美さん頼み。僕は歌の世界だから、同じ曲をずっと歌っていればいい。セリフというのが芝居との違い。寝てた自分が毎回、直美さんに目を覚まさせられる。歌では味わえない緊張感を毎回、直美さんに教えられてる」と平身低頭だった。
藤山は「3行以上しゃべれない、という要望があった」と明かすと、「(加えて)『役を作ることができない』『1メートル四方は動けるけど、ほとんど動けない』『ちょっとボケてきた』と」と次々と前川の後ろ向きなコメントを暴露した。さらに、「10年前からボケてはるけど、やっと自覚が出てきた」と毒舌で笑わせ、とどめに「今年の目標は『藤山直美、いかに前川清を動かすか』というのでやっていきたい」と誓った。
それでも、今作が楽しみで仕方ない。藤山は「(ファンから)『前川さんと共演されないんですか』と言われることが一番多い。病気(乳がん)する前もその後も。そのことがうれしい」と笑顔を見せ、「この方の雰囲気、人となり、人間味、温かさ…。これは役者が勉強してもできるものではない。情のある人は演技ではできない。もともとお持ち。頼ってるところは私にもある」と前川ならではの良さを大絶賛した。
また、第2部の歌謡ショー「前川清オンステージ」について、前川は、第1部に出演する娘でロックバンド・Dire Wolfのボーカル・前川侑那(28)とのコラボレーションを示唆した。