緊急搬送の伊集院静氏 妻・篠ひろ子「予断許さない」くも膜下出血で手術成功も

 伊集院静氏
 篠ひろ子がマスコミ各社に寄せたコメント
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 直木賞作家の伊集院静氏(69)がくも膜下出血で21日に倒れ、緊急搬送されたことが23日、わかった。所属事務所が発表した。22日に行われた手術は成功したが、妻で女優の篠ひろ子(71)が本名の西山博子として、直筆FAXで容体を報告。「予断を許さない状況」であることを明かし「又、ペンを持って皆様に作品をお届け出来ることが私の心からの思い」と夫を支えていく意思をつづった。

 大人の色気を端正な容姿に漂わせた希代の無頼派作家が、病に倒れた。

 妻の篠は「突然ではございますが、夫の伊集院静が一月二十一日の夜くも膜下出血で倒れ翌日二十二日に手術を致しました」と状況を説明。手術は成功し、経過は良好としながら、「この先どのような状態になるのかまだ予断は許さない状況です」と、完全に回復していないことをうかがわせた。伊集院氏の事務所によると、同氏は投薬によって眠っている状態で、まだ本人と連絡が取れていない。

 多くの連載を抱える売れっ子だけに、篠は「週刊誌、新聞など連載を多く抱えている立場にありますが、道半ばで書く事を断念せざるを得ないとしたら、こんなに悲しい事はありません」と、夫の胸中を思いやった。

 伊集院氏は1950年、山口県生まれ。立大を卒業後、CMディレクターなどをへて作詞家・伊達歩として近藤真彦の「ギンギラギンにさりげなく」、「愚か者」などのヒット曲を残した。81年に「皐月」で作家デビュー。92年「受け月」で直木賞。16年に紫綬褒章を受章した。

 女優の夏目雅子さんと84年に結婚したが、翌85年に夏目さんが急性骨髄性白血病で死去した。92年に現在の博子夫人と結婚し、95年には夫人の出身地である仙台市に移住した。長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督や松井秀喜氏など、スポーツ界や芸能界にも交友が広い。麻雀や競馬、競輪、ボクシングなど広い分野に造詣が深く、エッセーのフィールドも多岐にわたっている。

 11年の東日本大震災で被災。本紙には15年2~3月にかけて、東日本大震災と阪神・淡路大震災をテーマにした連載を寄せた。

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