ビートたけし杯 異例のグランプリなし「この大会は正直でいい」
ビートたけしが認めた若手芸人を決める大会「ビートたけし杯『お笑い日本一』」が27日、東京・浅草の東洋館で開催された。大会ではグランプリと準グランプリが決まるはずだったが、たけしが「グランプリはなし!来年に持ち越し!」と言い、異例の勝者なしに終わった。
出場した芸人8組は、1組ずつ4分以内のネタを条件に渾身(こんしん)のネタを披露し、来場客の投票、審査員の高田文夫氏とナイツ、名誉顧問のたけしによって勝者が決まるはずだった。
結果発表になると若手芸人たちは緊張した表情でステージに並んだ。しかしたけしは「(審査委員は)みんな頭抱えていた。現場としてまるっきりウケていなかったらダメ」とグランプリ&準グランプリを決めないことを告白。「来年に持ち越し!」と驚きの結果に終わった。
大会後の取材会でたけしは「お客さんは若い人もおじいちゃんもおばあちゃんもいる。(客の)様子を見てどのネタでいこうかとか考えるのよ。(それを今日の若手芸人は)やるかなと思ったら、みんなこの日のためのネタをやっちゃった」と“勝者なし”の理由を改めて説明。お笑いではいくつもの賞レースがある中で「この大会は正直でいいよね。それが浅草のいいところ」と語った。
グランプリには賞金30万円が用意され、若手芸人たちは目を光らせていたが、たけしは「それはもう我々がもらいます」と主張。続けて「俺は(離婚して)カミさんに(金を)取られちゃったよ!」と離婚時の財産ネタを投入し、笑わせていた。