今年５～７月に東京・歌舞伎座で行われる興行で十三代目市川團十郎白猿を襲名する歌舞伎俳優の市川海老蔵（４２）と、長男で八代目市川新之助を襲名する堀越勸玄（６）が７日、都内で行われた、襲名披露興行の概要発表会見に出席した。海老蔵は、１９８５年に実父である故・十二代目市川團十郎が演じた演目を中心とした“王道”の興行を実施。学業や体力面を考慮して６、７月の出演となる勸玄は、６月に史上最年少で「外郎（ういろう）売」に主演する。親子そろっての襲名が“カウントダウン”に入った。

　海老蔵が行うのは、父も演じた「勧進帳」「助六由縁江戸桜（すけろくゆかりのえどざくら）」「暫（しばらく）」など、市川家ゆかりの演目。「父から教わった『勧進帳』と『助六』は外せない。團十郎家としては、やらなければいけないこと、継承しなければいけないことがある」と思いを語った。

　この日は頼れる存在だった父や、妻の小林麻央さんを亡くしたことにも言及。「父親がいないのは心細いですし、支えてくれるはずだった麻央もいない。その中で子どもと自分自身も襲名しますが、浮かれる感じはまったくない」と話した。

　襲名発表から１年、自身の成長については「私も変わってきちゃったんでしょうね…。遊びにも行かなくなっちゃった」と発言。「昔はお芝居終わったら、努力もせずに遊びに行ってたけど、今は努力して遊びに行こうかと思う。人との交流は大事ですしね」と冗談も交えて語った。