茂木健一郎氏が分析、韓国映画「パラサイト」のアカデミー作品賞は「自然の流れ」
脳科学者の茂木健一郎氏が11日、ツイッターに連続投稿。アカデミー賞でアジア映画として初の作品賞など4部門を制した韓国映画「パラサイト 半地下の家族」(ポン・ジュノ監督)について「自然の流れ」と、その背景を分析した。
茂木氏は「韓国映画『パラサイト』がアカデミー作品賞をとったこと、画期的なことだと思う。ここに至るまでの要因はいろいろあると思うけれども、それほど熱心な韓国映画の観客とは言えない私(最近観たのは『タクシー運転手』)でも、いくつか気づく因子があったように思う」と、「パラサイト」と同じく名優ソン・ガンホが主演し、日本では18年に公開された「タクシー運転手 約束は海を越えて」(チャン・フン監督)の例も挙げて話を切り出した。
同氏は「韓国の国内マーケットが、日本に比べて小さいことから、最初からグローバルな意識、感性を持たざるを得ないという側面もある。日本は国内市場がそれなりに大きい(大きかった)から、国内だけを相手にしていても成立するけれども、韓国はそれができなかった」と指摘した。
その上で、茂木氏は「ユーチューブの時代になって、『カンナムスタイル』とか、『ベイビーシャーク』など、韓国発のグローバルなヒットが出てきて、BTSは全米音楽チャートで1位を連発するなど、韓国の芸能文化の卓越がグローバルに浸透する傾向が顕著になってきた。そんな中での『パラサイト』の作品賞は自然の流れだろう」と読み解いた。