正式名称は「COVID19」新型コロナウイルス肺炎でWHO命名
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は11日、新型コロナウイルスによる肺炎を「COVID19」と名付けたと発表した。「コロナウイルス病」の英語表記を略した「COVID(コビッド)」と、感染が報告された2019年を組み合わせて命名された。
テドロス氏は、国連食糧農業機関(FAO)などとの合意に基づき、風評被害などを避けるため地名、動物名、人名、組織名などを盛り込むことはしなかったと説明。一部メディアはこれまで、被害が最も深刻な中国湖北省武漢市の名を冠して「武漢ウイルス」などと報じていた。
WHOは1月30日、暫定的に「2019年新型コロナウイルス急性呼吸器病」と名付けていた。
テドロス氏はまた、新型コロナウイルスの感染を防ぐためのワクチンについて「1年半後には使えるようになる」と言及。WHO本部では11~12日、治療法やワクチンに関して専門家による協議が開かれている。
WHOなどによる新種のコロナウイルス感染症の命名は、02~03年に中国を中心に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)や、12年以降に中東で発生している中東呼吸器症候群(MERS)の例がある。