中井智彦「シラノ-」舞台版を映画で 「涙止まらなくて前が見えなく…」
元劇団四季のミュージカル俳優・中井智彦(36)が25日、ブロードウエー作品「シラノ・ド・ベルジュラック」のスクリーン上映(3月13日公開)にあたり、東京・渋谷のユーロライブでトークショーに出席した。
「シラノ-」は123年前に仏パリで初演されて以来、語り継がれてきた名作。今回はケヴィン・クラインが主演し、07年にリチャード・ロジャース劇場で上演された舞台を映画館で鑑賞することができる。中井は「ブロードウエイの作品を、字幕付きで見ることができるのは魅力」と話した。
世紀の悲恋物語と称される今作品。事前に試写した中井は「ストーリーの内容を知っているのに、涙が止まらなくて、前が見えなくなるくらいでした。メガネを外して拭いて、を何回繰り返したか」と、改めて惹きつけられた様子。主人公のシラノは人々からの人望も厚いが、大きな鼻に劣等感を抱いており、心を寄せる相手に思いを告げられないでいる。「コンプレックスがない人間の方が少ない。自分が持っていないものに対して、どうカバーしようとか、努力しようとか。そういうのが見える作品」と語り、ミュージカル俳優ならではの見どころについて「音楽の使い方がすごく繊細に使われているので注目して頂きたいですね」と熱っぽく話していた。