NHK 苦渋「スタジオパーク」休館 公開番組にも新型コロナ影響
NHKは25日、新型コロナウイルスの感染拡大防止の取り組みとして、東京都渋谷区の放送センターにある見学施設「スタジオパーク」や、港区のNHK放送博物館を休館にすると発表した。また、公開番組も無観客で収録するか、中止や延期する。対策期間は26日~3月15日の予定。この日の「うたコン」(総合、火曜、後7・57)は無観客で生放送された。ほかにも稲垣吾郎(46)、草なぎ剛(45)、香取慎吾(43)の「新しい地図」のファンミーティングが延期されるなど、芸能界にも余波が及んでいる。
新型コロナウイルスの影響が、放送局や番組にも影響を及ぼし始めた。この日、政府の対策本部が感染拡大に備えた基本方針を決定したことを踏まえて、NHKも「新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた対策について」と題した文書をマスコミ各社に配布し、対応を発表した。対策の期間は今月26日から3月15日までとしているが、その後については状況を見て判断するという。
東京・渋谷の同局にある見学施設「スタジオパーク」は臨時休館となった。番組制作の様子を学び、「ワンワン」などのキャラクターと触れ合うこともできるとあって、子供たちには人気の施設。春休みには多くの来場者があることも予想されていたが、苦渋の決断となった。
全国で開催する予定の公開番組については、無観客で収録するか中止・延期に。この日、大阪・NHK大阪ホールで開催された「うたコン」は無観客での生放送となった。番組冒頭で司会の片山千恵子アナウンサー(35)が「今夜の『うたコン』はNHK大阪ホールから、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐためにお客さまがいない形でお届け致します」と説明。出演者の熱唱ぶりはいつもと変わらないが、客席からの拍手がない、少し寂しい放送となった。
27日に神奈川・海老名市内で公開収録予定だった「BS 新・日本の歌」も、無観客で収録(3月29日放送予定)されることが決定。今後は、「のど自慢」、「おかあさんといっしょ」など人気の公開番組についても対策が講じられることになる。