２０１７年のＮＨＫ紅白歌合戦に出場した３人組ロックバンド・ＷＡＮＩＭＡが２５日、公式ホームページで、今月８日の福岡での公演に新型コロナウイルス感染者が来場していたことを公表した。ウイルス感染拡大を防ぐため、２９日、３月１日の福井と同月７、８日の愛媛公演の中止を急きょ決定した。ボーカル・ＫＥＮＴＡ（３１）は「拡散防止を優先しての判断」と苦渋の決断だったことを明かした。

　新型コロナウイルスの影響が紅白出場アーティストを直撃した。ＷＡＮＩＭＡは公式ホームページで福井、愛媛公演の中止を発表した。この日、熊本市から連絡があり、同市の新型コロナウイルス感染者の２０代女性看護師の行動記録に、今月８日のＷＡＮＩＭＡの福岡・マリンメッセ福岡での公演があったことが判明。会場が感染源と特定されている訳ではないが、ウイルス予防と拡散防止のため、中止を決定した。

　各地でイベント開催などが自粛される中での発表。「１公演、１公演なんとか実施することができないかと検討に検討を重ねて参りましたが、まずは早急な対応を取るべき」と安全を優先した決断だった。

　３月１４日には、さいたまスーパーアリーナ公演も控えているが、「（さいたま）以降の実施に関しては、引き続き検討をして参ります」とした。

　ＫＥＮＴＡは同ページでコメントを発表。熊本の看護師の容体が「重篤」となっていることもあり「闘病されている方々の一日も早い回復を心より願っております」と気遣った。さらにファンに向けて「いつだって僕の真ん中にあるのはＷＡＮＩＭＡの音楽を届けたい気持ちです。ライブ中止を含め、まずは今やるべきことをやり協力しあってともに生きます」とくじけない思いを吐露した。