宝塚歌劇団は６日、新型コロナウイルスの拡大により２月２９日から休演していた公演を９日から再開すると発表した。

　本拠地の兵庫・宝塚大劇場は、星組新トップ礼真琴のお披露目公演「眩耀の谷～舞い降りた新星～／Ｒａｙ－星の光線－」を９日から再開。東京宝塚劇場の雪組公演「ＯＮＣＥ　ＵＰＯＮ　Ａ　ＴＩＭＥ　ＩＮ　ＡＭＥＲＩＣＡ」は１０日から実施する。

　他方、出演者も毎日検温を実施し、客席を使った演出についても取り止めとなる。８日までの公演中止期間中に劇場内の客席、トイレ、ロビーの手すりや扉などを中心とした重点消毒を行う。来場者にも出来る限りのマスク着用と、感染予防および拡散防止のため理解と協力を求め、発熱やせきなど風邪の症状がある場合には入場を控えてもらう。

　また、劇場入口には赤外線サーモグラフィを設置し、検知結果によっては、改めて体温測定を実施、３７．５度以上の場合は入場を断るという。劇場内の一部で軽食類の提供を取りやめ、ブランケットの貸し出しも中止。発症の多い海外の特定地域からの入国後１４日間経過していない場合なども観劇を控えるよう呼び掛けている。

　さらに長時間にわたり密に集まる行為を避けるため、９日～２６日の当日券の販売も中止し、当日券として発売予定だった座席券はあらかじめネットで販売する。立見券も販売中止となる。出演者の楽屋入待ち、出待ちについても同様に、控えるよう呼び掛ける。

　他のエンターテイメント業界では中止が続く中の判断に、ネット上では「感染防止に全力で協力しなくては」「決定するのに私たちの想像を遙かに越える時間をかけて何度も話し合ったんだろうな…。感謝です」「決断してくれた劇団の方々のためにもみんなマスクやアルコール除菌とか徹底」「観る方もマスク着用手洗い消毒しっかり守りたい」「賛否両論は覚悟の上で、公演再開の先陣を切った宝塚を私は支持したい」「劇団が客を信じてくれるなら絶対に裏切れない。体調に異変を感じたら観劇は諦めて」とファン同士でも呼びかけあっていた。